Gunday

 一時的なトレンドなのか、はたまた偶然の産物か、最近のヒンディー語映画では「石炭」が何らかの形でよく出て来る。過去には「Kaala Patthar」(1979年)や「Koyla」(1997年)などがあった訳だが、ここ数年...

Babloo Happy Hai

 2014年2月7日公開の「Babloo Happy Hai」は、何の変哲もない青春群像劇のように思わせておいて、途中からAIDSの啓蒙映画に急転するという手の込んだ作品である。

Hasee Toh Phasee

 近年、ヒンディー語の恋愛映画は、女性側が主導権を握ることが多くなって来ているように感じる。しかも、強烈なキャラのヒロインが映画の中心にいて、ヒーローを含めた周囲をかき回すという展開が増えている。おそらく、その先駆けとな...

One by Two

 インド映画に限らず、古今東西のロマンス映画は、男女が出会って物語が始まる。かつて、インドのロマンス映画では、一目惚れから物語が始まり、何らかの障害に直面しながらも、それを乗り越え、いかに結婚まで辿り着くかという筋書きに...

Jai Ho

 ヒンディー語映画界に「3カーン」の1人として君臨しているサルマーン・カーンは三人兄弟の長男で、2人の弟も映画界で活躍している。次男のアルバーズ・カーンは俳優としては大きな成功を収めていないが、最近「Dabangg」(2...

Yevadu (Telugu)

 2014年1月12日公開のテルグ語映画「Yevadu」は、米映画「フェイス/オフ」(1997年)を彷彿とさせる顔面移植をストーリーの起点にしたアクション映画である。題名の「Yevadu」とは「彼は誰だ?」という意味で、...

Dedh Ishqiya

 映画には大きく分けてストーリー優位型とキャラクター優位型の2種類があると思うが、「Ishqiya」(2010年)は後者のタイプの映画だった。個性的なキャラが集い、勝手にストーリーを紡ぎ出したような作品で、登場人物同士の...

Yaariyan

 ヒンディー語映画界には元々何人か女性監督が存在したのだが、どちらかと言えば彼女たちはシリアスな映画を作ることが多かった。一方、ここ10年ほどの間にヒンディー語映画界に登場した若手の女性監督たちの多くは、臆することなく娯...

Mokssh

 マハーラーシュトラ州特有の祭礼に「ワーリー」がある。中部インドが雨季に入る6月~7月頃に行われる集団巡礼であり、同州各地から多くの巡礼者が南部パンダルプルのヴィトーバー寺院を目指す。800年以上の伝統があり、毎年100...

Mahabharat

 インドが誇る二大叙事詩のひとつ「マハーバーラタ」は、10万詩以上から成る世界最長の物語としても知られる。かつて北インドで覇権を握ったクル族の内紛が基軸だが、その中に無数の挿話が入れ子式に差し挟まれている。あまりに長大な...

Dhoom: 3

 ヒンディー語映画は21世紀に入り劇的な変化を遂げて来たが、その中でひとつの新しい傾向として定着したのが、続編の制作である。ハリウッド映画などではヒット映画の続編は既に食傷気味なほどお馴染みの慣習であるが、ヒンディー語映...

What the Fish

 2013年12月13日公開の「What the Fish」は、伝言ゲームを発展させたようなコメディー映画である。題名の「What the Fish」とは、英語の俗語で、驚いたときなどに使う慣用句だ。日本語にすると「なん...