インド性とグローバル性

 2022年5月に開催されたカンヌ映画祭では、インド映画フォーラムが開催され、インド映画関係者がパネルディスカッションを行った。そのときのやり取りの様子が2022年5月22日付けのデリー・タイムス紙に掲載されていた。題名...

Jungle Cry

 インドでもあまり知られていない事実だが、2007年にロンドンで開催されたU-14ラグビー・ワールドカップで、オリッサ(オリシャー)州の部族で編成されたラグビーチームが優勝した。2022年6月3日公開の「Jungle C...

Major

 2008年11月26日に起こったムンバイー同時多発テロはインド人の心理に深い傷跡を残した。何しろインドの商都ムンバイーを象徴するタージマハル・ホテルやチャトラパティ・シヴァージー・ターミナスなどが襲撃を受けたのである。...

スーフィズム

 ヒンディー語映画を理解する上で、宗教分野での前知識として、是非とも知っておいた方がいいもののひとつが「スーフィズム(Sufism)」である。「Sufism」は英単語であるが、インドでもこの言葉がもっとも通用する。アラビ...

Samrat Prithviraj

 2014年にヒンドゥー教至上主義を掲げるインド人民党(BJP)が中央政府の政権を握り、ナレーンドラ・モーディーが首相に就任して以降、ヒンディー語映画界は時勢に乗って、イスラーム教徒や英国人などの外敵に対峙したヒンドゥー...

Vikram

 2021年に日本で劇場一般公開された「Kaithi」(2019年/邦題:囚人ディリ)はインド本国でヒットになったが、この映画はこれで終わりではなかった。ローケーシュ・カナガラージ監督は「ローケーシュ・シネマティック・ユ...

イスラーム教

 一般的な日本人はインドをヒンドゥー教の国、もしくは仏教の国と考えているかもしれない。だが、例えばインドの観光地を巡ると、イスラーム教関連の史跡が多いことに気付くだろう。世界的に有名なタージマハルもイスラーム教建築である...

Anek

 一般に「インド人」といった場合、人々の脳裏には褐色で目鼻立ちがくっきりした容姿の人種が浮かぶであろう。北インド人の方が比較的長身かつ色白で、南インド人の方が丸っこくて色黒のイメージだが、どちらも一般的な「インド人」の範...

ヒンドゥー教

 インドはセキュラリズム(世俗主義/政教分離主義)を標榜する国家であり、インドに国教はない。しかしながら、インドの全人口の8割弱がヒンドゥー教徒とされており、ヒンドゥー教が多数派を占めている国であることは否定のしようがな...

上映時間

 インド映画に対する一般的な日本人の先入観のひとつに「長い」がある。インド映画はとにかく長いイメージを持たれており、それがインド映画に対するネガティブな印象につながっている恐れがある。TikTokや「ファスト映画」全盛の...

Joyland (Pakistan)

 インドの隣国パーキスターンで作られる映画は、ヒンディー語映画と血を分けた兄弟ということもあって、一般的にはインド映画と似た視点で鑑賞することができる。分離独立後、インドでは映画が特に発展した一方、パーキスターンではTV...

Toolsidas Junior

 スポーツ映画は既にヒンディー語映画界で完全に確立したジャンルであり、インドの国民的スポーツであるクリケット以外にも様々なスポーツが映画の題材になってきた。だが、ビリヤードの映画はこれが初めてかもしれない。2022年5月...