Aurangzeb

 2013年5月17日公開の「Aurangzeb」は、ムガル朝第6代皇帝アウラングゼーブが題名になっているものの、アウラングゼーブ帝の物語ではない。アウラングゼーブは皇位継承争いの中で父親のシャージャハーンを幽閉し、兄の...

Papilio Buddha

 なら国際映画祭2014で日本未公開のインド映画が2本公開されると聞いて、奈良に来ている。9月13日には「Liar’s Dice」(2013年)という映画を観たが、最終日の15日には、「Papilio Buddha」とい...

The Reluctant Fundamentalist (USA)

 ニューヨークを拠点とするインド人女性監督ミーラー・ナーイルは、自身のルーツであるインドを舞台によく映画を撮影している。ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した「Monsoon Wedding」(2001年/邦題:モン...

Go Goa Gone

 21世紀に入り、ヒンディー語映画はドラスティックな変化を遂げたが、その中でも大きな変化のひとつと言っていいのが、ホラー映画がジャンルとして確立したことである。ハリウッド映画の影響により、ヒンディー語映画ではジャンルの多...

Shootout at Wadala

 インドの警察用語に「エンカウンター(encounter)」がある。直訳すれば「遭遇」であるが、インドでは警察がギャングやテロリストを特に銃撃によって殺害することを言う。名目上は、犯罪者を逮捕しようとしたところ、武装して...

Bombay Talkies

 2013年はインド映画100周年の年だった。インドで映画が作られ始めた時期についてはいくつかの見方があるものの、インド人監督とインド人スタッフによってインドの地で作られたストーリー映画を「インド映画」と定義することによ...

Aashiqui 2

 2013年の重要なヒンディー語映画のひとつに「Aashiqui 2」がある。映画・音楽共々大ヒットしたロマンス映画で、日本でも同年のインディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)で「愛するがゆえに」という...

Ek Thi Daayan…

 インド製ホラー映画でよく出て来るお化けの類に「ダーヤン」「ダーイン」または「チュライル」がいる。日本語にすれば「魔女」だ。一般的なインドの魔女の外見的特徴は、髪が長く、後ろでひとつにまとめて縛っており、手足が長く、反対...

Commando: A One Man Army

 ヒンディー語映画界は21世紀に入ると都市在住マルチプレックス層の観客をメインターゲットと定めるようになり、地方在住単館層の観客が好むアクション映画を敬遠するようになった。しばらくまともなアクション映画が作られない時代が...

Nautanki Saala!

 インド映画専門の映画祭インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)が2012年から始まっており、その第1回から主に字幕翻訳者として関わらせていただいている。昨年は3本の映画の字幕を担当したのだが、今年は...

Chashme Baddoor

 2013年4月5日公開の「Chashme Baddoor」は、30年前の映画「Chashme Buddoor」のリメイクである。原作は女性監督サイー・パラーンジペーが撮っており、ファールーク・シェークやディープティー・...