女児堕胎

 日本では男女人口比(Sex Ratio)が話題になることは少ないが、インドでは死活問題になっている。なぜならインドの男女人口比は異常な数値になっているからだ。

नेの特殊な用法

 ヒンディー語には、日本語や英語などにはない能格(ergative)という格があり、初学者を悩ませる要因になっている。能格のある言語はヒンディー語の他にもあり、それらはまとめて「能格言語」と呼ばれている。

邪視

 南アジアには「邪視」という考え方がある。ヒンディー語では「नज़रナザル」または「बुरी नज़रブリー ナザル」といい、英語では「Evil Eye」という。日本には完全にあてはまる概念がないので説明が難しいのだが、「嫉...

スーフィズム

 ヒンディー語映画を理解する上で、宗教分野での前知識として、是非とも知っておいた方がいいもののひとつが「スーフィズム(Sufism)」である。「Sufism」は英単語であるが、インドでもこの言葉がもっとも通用する。アラビ...

イスラーム教

 一般的な日本人はインドをヒンドゥー教の国、もしくは仏教の国と考えているかもしれない。だが、例えばインドの観光地を巡ると、イスラーム教関連の史跡が多いことに気付くだろう。世界的に有名なタージマハルもイスラーム教建築である...

ヒンドゥー教

 インドはセキュラリズム(世俗主義/政教分離主義)を標榜する国家であり、インドに国教はない。しかしながら、インドの全人口の8割弱がヒンドゥー教徒とされており、ヒンドゥー教が多数派を占めている国であることは否定のしようがな...

जाने क्यों

 ヒンディー語映画音楽の歌詞を聞いていると、よく特定の表現が使われていることに気付く。「जाने क्योंジャーネー キョーン」もそのひとつだ。「जाने क्यूँジャーネー キューン」と表記されることもあるが、どち...

メーラー

 「メーラー」と聞くと、子供の頃の楽しい思い出が浮かんで来るインド人は多いようだ。英語では「Mela」、ヒンディー語では「मेलाメーラー」と書く。「メーラー」を一言で説明するのは難しいのだが、日本でいう「夜店」や「縁日...

ヒジュラー

 インド映画の鑑賞を重ねると、ヒジュラーは必ず気になってくる存在である。顔や身体の造りは男性っぽいのに、サーリーなどの女性用衣服を着用している人々がよくスクリーンに登場する。彼ら/彼女らは「हिजड़ाヒジュラー」または「...

狂った・・・

 インドの一般的な恋愛哲学において、恋愛は一生に一度しか起こり得ないものであり、一度恋愛に陥ったら、狂ったように恋愛をしなければ、それは恋愛ではない。その狂愛が成就しようとしまいと、恋愛をする者は、最後まで貫き通さなけれ...

脚韻

 ヒンディー語映画音楽の歌詞は基本的に韻文であり、韻文を吟味する上で脚韻の鑑賞は外せない。字幕にしてしまうと普通は脚韻のエッセンスが抜け落ちてしまうものだが、耳で映画音楽の歌詞を楽しめるようになると、脚韻を吟味できるよう...

LGBTQ

 インドにおけるLGBTQ問題を論ずるとき、必ず触れられるのは、「हिजड़ाヒジュラー」とか「किन्नरキンナル」などと呼ばれる人々の話題である。ヒジュラーは、インド社会に昔から存在した両性具有者コミュニティーであり、...