नेの特殊な用法

 ヒンディー語には、日本語や英語などにはない能格(ergative)という格があり、初学者を悩ませる要因になっている。能格のある言語はヒンディー語の他にもあり、それらはまとめて「能格言語」と呼ばれている。

Janhit Mein Jaari

 2022年6月10日公開の「Janhit Mein Jaari(公共の利益のために発表)」は、コンドーム販売員になった女性の物語である。「Padman」(2018年/邦題:パッドマン 5億人の女性を救った男)は、生理用...

777 Charlie (Kannada)

 動物映画はかつて日本でとても流行したジャンルだ。動物人気は過去に限ったことではなく、現在でもYouTubeで動物を出すと再生数が稼げるといわれている。忠犬ハチ公を例に出すまでもなく、日本人は基本的に人間と動物の織りなす...

Ardh

 ラージパール・ヤーダヴは、ヒンディー語映画界を代表するコメディアン俳優として知られており、一般の映画では道化役としての出演がほとんどである。だが、時々主演に起用され、しっかりした演技を見せることがある。彼の主演作「Ma...

サンスクリット語

 サンスクリット語は、ヒンディー語をはじめとした北インド諸語の祖となる古典語である。ギリシアの古代ギリシア語、イランのアヴェスター語などと近縁関係にあり、インド・ヨーロッパ語族と呼ばれる世界最大の言語グループの中で重要な...

邪視

 南アジアには「邪視」という考え方がある。ヒンディー語では「नज़रナザル」または「बुरी नज़रブリー ナザル」といい、英語では「Evil Eye」という。日本には完全にあてはまる概念がないので説明が難しいのだが、「嫉...

インド性とグローバル性

 2022年5月に開催されたカンヌ映画祭では、インド映画フォーラムが開催され、インド映画関係者がパネルディスカッションを行った。そのときのやり取りの様子が2022年5月22日付けのデリー・タイムス紙に掲載されていた。題名...

Jungle Cry

 インドでもあまり知られていない事実だが、2007年にロンドンで開催されたU-14ラグビー・ワールドカップで、オリッサ(オリシャー)州の部族で編成されたラグビーチームが優勝した。2022年6月3日公開の「Jungle C...

Major

 2008年11月26日に起こったムンバイー同時多発テロはインド人の心理に深い傷跡を残した。何しろインドの商都ムンバイーを象徴するタージマハル・ホテルやチャトラパティ・シヴァージー・ターミナスなどが襲撃を受けたのである。...

スーフィズム

 ヒンディー語映画を理解する上で、宗教分野での前知識として、是非とも知っておいた方がいいもののひとつが「スーフィズム(Sufism)」である。「Sufism」は英単語であるが、インドでもこの言葉がもっとも通用する。アラビ...

Samrat Prithviraj

 2014年にヒンドゥー教至上主義を掲げるインド人民党(BJP)が中央政府の政権を握り、ナレーンドラ・モーディーが首相に就任して以降、ヒンディー語映画界は時勢に乗って、イスラーム教徒や英国人などの外敵に対峙したヒンドゥー...

Vikram

 2021年に日本で劇場一般公開された「Kaithi」(2019年/邦題:囚人ディリ)はインド本国でヒットになったが、この映画はこれで終わりではなかった。ローケーシュ・カナガラージ監督は「ローケーシュ・シネマティック・ユ...