イスラーム教

 一般的な日本人はインドをヒンドゥー教の国、もしくは仏教の国と考えているかもしれない。だが、例えばインドの観光地を巡ると、イスラーム教関連の史跡が多いことに気付くだろう。世界的に有名なタージマハルもイスラーム教建築である...

Anek

 一般に「インド人」といった場合、人々の脳裏には褐色で目鼻立ちがくっきりした容姿の人種が浮かぶであろう。北インド人の方が比較的長身かつ色白で、南インド人の方が丸っこくて色黒のイメージだが、どちらも一般的な「インド人」の範...

ヒンドゥー教

 インドはセキュラリズム(世俗主義/政教分離主義)を標榜する国家であり、インドに国教はない。しかしながら、インドの全人口の8割弱がヒンドゥー教徒とされており、ヒンドゥー教が多数派を占めている国であることは否定のしようがな...

上映時間

 インド映画に対する一般的な日本人の先入観のひとつに「長い」がある。インド映画はとにかく長いイメージを持たれており、それがインド映画に対するネガティブな印象につながっている恐れがある。TikTokや「ファスト映画」全盛の...

Joyland (Pakistan)

 インドの隣国パーキスターンで作られる映画は、ヒンディー語映画と血を分けた兄弟ということもあって、一般的にはインド映画と似た視点で鑑賞することができる。分離独立後、インドでは映画が特に発展した一方、パーキスターンではTV...

Toolsidas Junior

 スポーツ映画は既にヒンディー語映画界で完全に確立したジャンルであり、インドの国民的スポーツであるクリケット以外にも様々なスポーツが映画の題材になってきた。だが、ビリヤードの映画はこれが初めてかもしれない。2022年5月...

Dhaakad

 2010年代のヒンディー語映画界では女性中心映画が目立ったが、その時流の中で急成長したのがカンガナー・ラーナーウトであった。「Queen」(2014年/邦題:クイーン 旅立つわたしのハネムーン)の成功で単身観客を呼び込...

「汎インド映画」への道③

 2022年5月14日付けのタイムズ・オブ・インディア紙社説欄に、映画評論家アンナーMMヴェッティカード(Anna MM Vetticad)による、最近の南インド映画の躍進についての論考「Very Male, With ...

Chitrakut

 2022年5月20日公開の「Chitrakut」は、ムンバイー在住の5人の男女が複雑に交錯するスローテンポのロマンス映画である。監督のヒマーンシュ・マリクは「Tum Bin…」(2001年)や「Khwahi...

Bhool Bhulaiyaa 2

 インドの酷暑期は4月~6月で、この時期は日本でいう「夏」になる。日本でも夏といえばホラー映画の季節だが、インドでもこの時期、背筋が凍るホラー映画の公開が相次ぐ傾向にある。酷暑期の真っ只中にある2022年5月20日に公開...

जाने क्यों

 ヒンディー語映画音楽の歌詞を聞いていると、よく特定の表現が使われていることに気付く。「जाने क्योंジャーネー キョーン」もそのひとつだ。「जाने क्यूँジャーネー キューン」と表記されることもあるが、どち...

Jayeshbhai Jordaar

 女児堕胎はインド社会の大きな問題だ。家系の存続や持参金の問題などからインドでは男児が尊重され、技術の発達によって胎児の性別検査が可能になったことから、胎児が女児であることが分かると堕胎する悪習が横行するようになった。イ...