Delhi-6

 ヒンディー語映画界では近年、急にデリーを舞台にした映画がいくつも作られるようになった。以前からデリーで部分的にロケが行われた映画はあったのだが、デリーを単なるインドの首都としてではなく、生きた街として心からの愛情と共に...

Welcome to Sajjanpur

 シャーム・ベーネーガルと言えば、「Ankur」(1973年)で衝撃のデビューを果たして以来、ヒンディー語映画界の中で高い尊敬を受け続けて来た映画監督の一人である。そのベーネーガル監督が初めてコメディー映画に挑戦すること...

The Last Lear

 数週間前から、やたらと「ビッグB最高の演技」を謳った映画の宣伝が目に付くようになった。ビッグBとは、ヒンディー語映画界における大御所中の大御所、アミターブ・バッチャンであり、その映画とは、アミターブが初めて出演する英語...

Summer 2007

 インド映画鑑賞は、自分の鑑識眼との闘いである。150ルピー以上のお金と、3時間という時間を賭け、駄作を避けて良作を掴むために映画館に向かう。新聞やネットで前評判を伺ったりレビューを読んだりできるが、インド人に受ける映画...

U Me Aur Hum

 昨年末、人気男優アーミル・カーンが「Taare Zameen Par」(2007年)で監督デビューを果たした。アーミル・カーンは寡作な代わりに各作品に全身全霊をつぎ込む完璧主義者として知られており、昔から監督志向が強い...

Aaja Nachle

 「マードゥリー復活!」そんな大々的な宣伝と共に1、2ヶ月前から「Aaja Nachle」のプロモ映像が流れ始めた。マードゥリー・ディークシト。90年代のヒンディー語映画界に君臨した女王である。マードゥリー以降、マードゥ...

Apne

 ヒンディー語映画界には何世代にも渡って映画界に関わっている家系がいくつもあり、いわゆる「映画カースト」を形成している。そしてそういう家系の親子共演、兄弟共演はメディアや観客の注目を集めやすい要素であり、必ず話題となる。...

Umrao Jaan (2006)

 「Umrāo Jān Adā(امراؤ جان ادا)」と言えば、ウルドゥー文学初の小説として知られる有名な文学作品である。巨匠ミルザー・ムハンマド・ハーディー・ルスワーによって1899年に書かれた同作品は、不幸に...

Mr Ya Miss

 12月に入り、デリーもだいぶ冷え込んできた。今日はPVRアヌパム4で、本日(2005年12月2日)より公開の新作ヒンディー語「Mr Ya Miss」を観た。プレイボーイの男が突然、女になってしまうという話である。僕が密...

Silsiilay

 今日は、2005年6月17日公開の新作ヒンディー語映画「Silsiilay」をPVRアヌパム4で観た。「Silsiilay」とは「連鎖」とか「シリーズ」みたいな意味。3人の全く関係のない女性の話で構成されたオムニバス形...

Netaji Subhas Chandra Bose: The Forgotten Hero

 2005年4月末の小泉首相訪印により、日印関係は大きな転機を迎えそうだが、ちょうどそれとほぼ時を同じくして、日印関係に関係のある一本の映画がインドで公開されようとしている。インド独立運動の英雄、ネータージー・スバーシュ...

Veer-Zaara

 ヤシュ・チョープラー。ロマンスの帝王と呼ばれ、「Kuch Kuch Hota Hai」(1998年)のカラン・ジョーハル監督をはじめ、若い世代の才能ある映画監督からも最大限の賛辞を送られる、ヒンディー語映画界最高峰のフ...