Divya Dutta – FILMSAAGAR

Nazar Andaaz

　2022年10月7日に公開された「Nazar Andaaz」は、盲目の老人と2人の小悪党が主人公のヒューマンドラマである。ヒンディー語映画では盲人を取り上げることが多く、21世紀だけに限定しても、「Aankhen」（2...

　2010年代のヒンディー語映画界では女性中心映画が目立ったが、その時流の中で急成長したのがカンガナー・ラーナーウトであった。「Queen」（2014年／邦題：クイーン旅立つわたしのハネムーン）の成功で単身観客を呼び込...

　インド映画の最大の特徴は歌と踊りにあり、歌と踊りを映画に盛り込むために、主人公が歌や踊りに関わる職業である設定は多い。音楽教師が主人公のヒンディー語映画と言うと、ラッキー・アリー主演の「Sur: The Melody ...

　2019年1月11日公開の「706」は、高い演技力を持ちながらメインストリーム映画で脇役に徹している俳優2人が主演を務める上質のホラー・サスペンス映画である。3桁の数字の題名は意味深だが、劇中に出て来るホテルの部屋番号...

　サアーダト・ハサン・マントー（1912-55年）はウルドゥー語小説作家の巨匠である。英領インドに生まれ、ボンベイで作家として名声を獲得し、1947年の印パ分離独立後にパーキスターンに渡った。社会の闇や人間の暗黒面を赤裸...

　多くの人が認める通り、インド映画の最大の特徴は歌と踊りである。そうであるが故に、歌や踊りがいかにストーリーと調和し、ストーリーを盛り立てているかは、重要な評価ポイントとなる。優れた歌や踊りでクライマックスを迎える映画は...

　ヒンディー語映画には意外に良質のサスペンス映画群があり、日本でも「Kahaani」（2012年／邦題：女神は二度微笑む）や「Andhadhun」（2018年／邦題：盲目のメロディインド式殺人狂騒曲）などが公開され、一...

　アモール・グプテー監督は子供を使った映画を作るのが得意な映画監督だ。お弁当を題材にした「Stanley Ka Dabba」（2011年／邦題：スタンリーのお弁当箱）は日本でも公開されたし、「Hawaa Hawaai」（...

　ヒンディー語映画にはしばしば「コントラクトキラー」もしくは「スパーリー」と呼ばれる職業の人物が登場する。日本語で言う「殺し屋」のことである。報酬を受け取って殺人を請け負う人々を言うが、どうもインドには実在するようである...

　パンジャーブ州はインドでもっとも癌患者の多い州である。その原因は、工場などから排出される有害物質とされている。だが、パンジャーブ州には州営の癌センターがない。そのため、隣のラージャスターン州の州営癌センターまで癌患者を...

　インドで教育問題というと、まずは識字率の問題が取り沙汰されることが多かった。貧困層を中心に学校に通えない子どもが多く、読み書きのできない人が多く存在した。だが、最近、インドの識字率は急速に改善されており、75％に迫ろう...

　ヒンディー語に「バドラー（बदला）」という単語がある。大修館の「ヒンディー語＝日本語辞典」によると、この単語には7つの意味がある：①変えること ②交換 ③賠償 ④返し ⑤報復 ⑥報い ⑦返礼。「～の見返りに」という意...