Ardh

 ラージパール・ヤーダヴは、ヒンディー語映画界を代表するコメディアン俳優として知られており、一般の映画では道化役としての出演がほとんどである。だが、時々主演に起用され、しっかりした演技を見せることがある。彼の主演作「Ma...

サンスクリット語

 サンスクリット語は、ヒンディー語をはじめとした北インド諸語の祖となる古典語である。ギリシアの古代ギリシア語、イランのアヴェスター語などと近縁関係にあり、インド・ヨーロッパ語族と呼ばれる世界最大の言語グループの中で重要な...

邪視

 南アジアには「邪視」という考え方がある。ヒンディー語では「नज़रナザル」または「बुरी नज़रブリー ナザル」といい、英語では「Evil Eye」という。日本には完全にあてはまる概念がないので説明が難しいのだが、「嫉...

インド性とグローバル性

 2022年5月に開催されたカンヌ映画祭では、インド映画フォーラムが開催され、インド映画関係者がパネルディスカッションを行った。そのときのやり取りの様子が2022年5月22日付けのデリー・タイムス紙に掲載されていた。題名...

Jungle Cry

 インドでもあまり知られていない事実だが、2007年にロンドンで開催されたU-14ラグビー・ワールドカップで、オリッサ(オリシャー)州の部族で編成されたラグビーチームが優勝した。2022年6月3日公開の「Jungle C...

Major

 2008年11月26日に起こったムンバイー同時多発テロはインド人の心理に深い傷跡を残した。何しろインドの商都ムンバイーを象徴するタージマハル・ホテルやチャトラパティ・シヴァージー・ターミナスなどが襲撃を受けたのである。...

スーフィズム

 ヒンディー語映画を理解する上で、宗教分野での前知識として、是非とも知っておいた方がいいもののひとつが「スーフィズム(Sufism)」である。「Sufism」は英単語であるが、インドでもこの言葉がもっとも通用する。アラビ...

Samrat Prithviraj

 2014年にヒンドゥー教至上主義を掲げるインド人民党(BJP)が中央政府の政権を握り、ナレーンドラ・モーディーが首相に就任して以降、ヒンディー語映画界は時勢に乗って、イスラーム教徒や英国人などの外敵に対峙したヒンドゥー...

Vikram

 2021年に日本で劇場一般公開された「Kaithi」(2019年/邦題:囚人ディリ)はインド本国でヒットになったが、この映画はこれで終わりではなかった。ローケーシュ・カナガラージ監督は「ローケーシュ・シネマティック・ユ...

イスラーム教

 一般的な日本人はインドをヒンドゥー教の国、もしくは仏教の国と考えているかもしれない。だが、例えばインドの観光地を巡ると、イスラーム教関連の史跡が多いことに気付くだろう。世界的に有名なタージマハルもイスラーム教建築である...

Anek

 一般に「インド人」といった場合、人々の脳裏には褐色で目鼻立ちがくっきりした容姿の人種が浮かぶであろう。北インド人の方が比較的長身かつ色白で、南インド人の方が丸っこくて色黒のイメージだが、どちらも一般的な「インド人」の範...

ヒンドゥー教

 インドはセキュラリズム(世俗主義/政教分離主義)を標榜する国家であり、インドに国教はない。しかしながら、インドの全人口の8割弱がヒンドゥー教徒とされており、ヒンドゥー教が多数派を占めている国であることは否定のしようがな...