Bareilly Ki Barfi

 ヒンディー語映画の製作拠点はマハーラーシュトラ州ムンバイーだが、ヒンディー語の本拠地はウッタル・プラデーシュ州などの北インドである。このねじれが、ヒンディー語映画にもねじれをもたらしていた。例えば、ヒンディー語映画はム...

Behen Hogi Teri

 8月頃にラクシャーバンダンという、兄妹の契りを確認する伝統行事がある。この日、女性は自分の兄弟の手首にラーキーと呼ばれるミサンガのような紐を巻き、ラーキーを巻かれた男性は、その女性を守ることを誓う。それだけ聞くと美しい...

Raabta

 インド映画に特徴的なストーリー・パターンに輪廻転生モノがある。インド人の8割が信仰するヒンドゥー教は基本的に輪廻転生を信じている。前世からあって現世があり、そして現世の後には来世がある。映画に生まれ変わりを盛り込むこと...

Trapped

 2016年10月26日にムンバイー映画祭でプレミア上映され、2017年3月17日に一般公開された「Trapped」は、ヒンディー語映画では珍しいサバイバル系の映画である。過去には「Bheja Fry 2」があったが、コ...

Aligarh

 インドでは同性愛は犯罪である。英領インド時代の1860年に制定されたインド刑法(IPC)第377条において、「自然に反する性交渉」は10年以下の懲役または罰金と規定されている。この「自然に反する性交渉」とは、オーラルセ...

Hamari Adhuri Kahani

 2015年6月12日公開の「Hamari Adhuri Kahani(私たちの未完の物語)」は、大人のロマンス映画である。部分的にナクサライト問題にも触れられている。

Dolly Ki Doli

 泥棒や詐欺師のような軽犯罪者を主人公にした、いわゆる「コン」モノの映画はインド人の大好物だ。頭脳を使って稼ぐことが褒めそやされる国民性や、騙された者をせせら笑う「他人の不幸は蜜の味」的な悦楽があるのだろう。インド人の人...

Citylights

 夢を叶えるため、または出稼ぎのため、地方から都会に出て来た田舎者を主人公にした映画は少なくない。特に舞台が映画の都ムンバイーとなると、映画スターになることを夢見てやって来ることが多い。そして大体において純朴な田舎者は狡...

Queen

 ヒンディー語映画界は伝統的にヒーロー中心主義だ。映画制作の段階から興行成績に至るまで、全てのキャストの中で主演男優(ヒーロー)が絶対無二の存在と言っていいほど重視されており、女優は主演(ヒロイン)と言えども二次的な扱い...

Shahid

 21世紀は9/11事件で幕を開けた。戦争が国家間で争われることが減った代わりに、国家はテロと戦わざるをえなくなった。テロに対抗するため、各国は法律や規則を強化したが、その一方で、一般市民は窮屈な生活を余儀なくされ、不便...

Kai Po Che

 現グジャラート州首相であるナレーンドラ・モーディーのインド首相就任が現実味を増す中、彼の12年以上に及ぶグジャラート州統治の最大の汚点となっている、2002年のグジャラート暴動も再び脚光を浴びるようになって来ている。ヒ...

Talaash

 本日鑑賞した「Talaash」は2012年11月30日に公開された。主演はアーミル・カーン。彼が出演する映画は「Dhobi Ghat」(2011年)以来およそ2年振りとなる。カリーナー・カプールとラーニー・ムカルジーと...