Judgementall Hai Kya

 2019年にスリラー映画「Andhadhun」(2018年)が「盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲」の邦題と共に日本で公開され、高い評価を得た。その前にはスリラー映画「Kahaani」(2012年)が「女神は二度微笑む...

Ek Ladki Ko Dekha Toh Aisa Laga

 インドでは英領時代に制定されたインド刑法(IPC)377条により、同性愛は最高刑が無期懲役の重罪であった。実際にこの条文のために罰せられた者はいないとされているが、インドの同性愛者たちは潜在的な犯罪者として肩身の狭い生...

Love Sonia

 外国人はとかくインドの暗部を描きたがる。「Slumdog Millionaire」(2009年/邦題:スラムドッグ$ミリオネア)は世界中でヒットしたが、インド人には必ずしも受けがよくなかった。インドは急速に発展していた...

Stree

 カルナータカ州には「Nale Ba」という民間伝承が伝わっていると言う。とは言っても、そんなに古いものではなく、1990年代にバンガロール周辺の村々で広まったものである。「Nale Ba」とはカンナダ語で「明日来い」と...

Fanney Khan

 多くの人が認める通り、インド映画の最大の特徴は歌と踊りである。そうであるが故に、歌や踊りがいかにストーリーと調和し、ストーリーを盛り立てているかは、重要な評価ポイントとなる。優れた歌や踊りでクライマックスを迎える映画は...

5 Weddings (USA)

 「5 Weddings」は、ラージクマール・ラーオとナルギス・ファクリーが主演している映画だが、基本的には米国の英語映画である。2018年5月10日にカンヌ映画祭でプレミア上映され、インドでは同年10月26日に公開され...

Omerta

 米国が対テロ戦争を繰り広げる前からインドはテロリストに悩まされて来た。ヒンディー語映画界においてもテロリストに対する関心は高く、テロリストを主人公または悪役とした映画は多い。最も有名なのは、1970年代以降、ムンバイー...

Shaadi Mein Zaroor Aana

 インド映画の最大の関心事と言えば結婚であり、男女の結婚を巡るインド映画はこれまで数え切れないほど作られて来た。未だに結婚を主題とした映画が作られ続けること自体に驚きを禁じ得ないが、まだ新たな視点で結婚が語られることにも...

Newton

 人口13億人のインドは世界最大の民主主義国であり、そこで実施される総選挙は年々規模を増し、世界記録を更新し続けている。あまりに有権者の数が多すぎるため、1日では投票は終了せず、1ヶ月以上に渡って地域ごと順番に投票が行わ...

Bareilly Ki Barfi

 ヒンディー語映画の製作拠点はマハーラーシュトラ州ムンバイーだが、ヒンディー語の本拠地はウッタル・プラデーシュ州などの北インドである。このねじれが、ヒンディー語映画にもねじれをもたらしていた。例えば、ヒンディー語映画はム...

Behen Hogi Teri

 8月頃にラクシャーバンダンという、兄妹の契りを確認する伝統行事がある。この日、女性は自分の兄弟の手首にラーキーと呼ばれるミサンガのような紐を巻き、ラーキーを巻かれた男性は、その女性を守ることを誓う。それだけ聞くと美しい...

Raabta

 インド映画に特徴的なストーリー・パターンに輪廻転生モノがある。インド人の8割が信仰するヒンドゥー教は基本的に輪廻転生を信じている。前世からあって現世があり、そして現世の後には来世がある。映画に生まれ変わりを盛り込むこと...