Merry Christmas

 2024年1月12日公開の「Merry Christmas」は、フランスの小説家フレデリック・ダールの「Le Monte-charge(貨物用エレベーター)」(1961年)を原作にしたクライムサスペンス映画である。フラ...

Mrs Undercover

 インドでは中産階級の女性は外で働かず主婦として夫の収入に頼る生活が理想とされている。結婚前は働いていても、結婚後は家庭に入って夫を支えるのが主流だ。男性にとっても、妻に金銭を稼がせるのは甲斐性がなく不名誉なこととの観念...

Monica O My Darling

 2022年11月11日からNetflixで配信開始された「Monica O My Darling」は、日本の人気推理小説家、東野圭吾著「ブルータスの心臓」(1993年)原作の、変わり種のスリラー映画である。題名の「Mo...

Vikram Vedha (Hindi)

 南インドでヒットした映画を、その監督自身がヒンディー語映画スターを起用してヒンディー語リメイクする流れは、「Ghajini」(2008年)あたりから目立つようになったと記憶している。ただ、昨今、南インド映画スター主演の...

Forensic

 2022年6月24日からZee5で配信開始されたヒンディー語映画「Forensic(法医学)」は、殺人事件の鑑識などを専門とする法医学者を主人公にした変わり種のスリラー映画である。

Raat Akeli Hai

 インドでは「ジョイント・ファミリー」という形態の大家族制が残っている。兄弟が結婚後も両親と共に一ヶ所に住み、その子供たちが従兄弟というより実の兄弟のように暮らす。さらに、使用人を雇う文化もあるため、ひとつの家に住む人間...

Baazaar

 2018年10月26日公開の「Baazaar」は、アンガリヤーから身を立てて実業家となった人物と、野心的な証券トレーダーの物語である。アンガリヤーとは、主にムンバイーとグジャラート州各都市の間を往き来する運び屋のことで...

Andhadhun

 盲目のピアニストが主人公の映画と聞くと、感動的な作品を思い浮かべることだろう。2018年10月5日公開の「Andhadhun(盲目の音)」は、「盲目」のピアニストが主人公の映画だが、お涙頂戴の感動作ではない。ヒンディー...

Lust Stories

 ヒンディー語映画界には大別して大衆向け映画とインテリ層向け映画という2つの潮流があり、これらの境界が曖昧になって来たのが21世紀のヒンディー語映画の大きな流れだった。「Kuch Kuch Hota Hai」(1998年...

Padman

 仏教をはじめとする複数の宗教を生み出して外部に輸出すると同時に、イスラーム教やキリスト教といった外部の宗教を受容してきた多宗教国家インドにおいて、8割弱の人々によって信仰されているとされるのがヒンドゥー教である。ただ、...

Kriti

 個人的に、ヒンディー語映画界でもっとも認めていない映画監督がシリーシュ・クンダルだ。彼は「Om Shanti Om」(2007年/邦題:恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム)などの監督かつ優れたコレオグラファーでもあ...

Phobia

 ホラーは、21世紀のヒンディー語映画がコンスタントに築き上げて来たジャンルである。マルチプレックスが普及し、ハリウッド映画の洗礼を受けた若い観客が映画館の主なパトロンとなったことで、インドの映画メーカーたちは、ハリウッ...