Pari: Not A Fairy Tale

 元々、インド映画は「マサーラー映画」の愛称通り、様々な娯楽要素を1本の映画に盛り込むのが特徴だった。だが、21世紀に入り、ヒンディー語映画をはじめとした各地のインド映画は、ハリウッド映画を模したジャンル立ての映画作りを...

Sonu Ke Titu Ki Sweety

 インド映画の世界には、固い友情で結ばれた不朽の男性コンビやトリオがいくつか存在する。いわゆるバディー・フィルムであるが、もっとも代表的なのは「Sholay」(1975年)のジャイとヴィールー(アミターブ・バッチャンとダ...

And What is the Summer Saying?

 「And What is the Summer Saying?」は、2024年にカンヌ映画祭でグランプリを受賞したパーヤル・カパーリヤー監督が、「Watermelon, Fish and Half Ghost」(201...

Aiyaary

 2018年10月6日(土)からインディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)が開幕した。この映画祭には発足時から主に字幕翻訳者として関わっており、今年は「Aiyaary」の字幕を担当した。字幕を翻訳する際...

Love per Square Foot

 不動産を巡る物語はインドでも少なくなく、特に大半の人にとって人生で最大の買い物となるマイホームを巡るゴタゴタは、例えば「Khosla Ka Ghosla!」(2006年)という傑作で取り上げられた。2018年2月14日...

Padman

 仏教をはじめとする複数の宗教を生み出して外部に輸出すると同時に、イスラーム教やキリスト教といった外部の宗教を受容してきた多宗教国家インドにおいて、8割弱の人々によって信仰されているとされるのがヒンドゥー教である。ただ、...

Kuldip Patwal: I Didn’t Do It!

 「Delhi-6」(2009年)や「Hindi Medium」(2017年)などで個性的な脇役を演じ注目を集めたディーパク・ドーブリヤールは、どんな小さな役でも味を出すことのできる才能ある曲者俳優である。そのディーパク...

Padmaavat

 ヒンディー語文学の学習者なら誰でも通る、マリク・ムハンマド・ジャーエスィー著、バクティ時代を代表する作品「パドマーワト」(16世紀)は、サンジャイ・リーラー・バンサーリー監督によって映画化され、「Padmaavat」の...

Vodka Diaries

 2018年1月19日公開の「Vodka Diaries」は、米作家デニス・スヘイン著「Shutter Island」(2003年)の非公式映画化とされる作品である。同小説は米国にてマーティン・スコセッシ監督、レオナルド...

Mukkabaaz

 ヒンディー語映画の歴史においてスポーツ映画は長らくまともに作られて来なかったのだが、「Lagaan」(2001年)や「Chak De! India」(2007年)などの成功により、ジャンルとして確立し、現在に至る。イン...

Kaalakaandi

 インド映画というとロマンス映画やアクション映画が主流のように思われるが、実は脚本重視のスリラー映画やブラックコメディー映画にも優れたものが多い。「Delhi Belly」(2011年)もスリラー要素たっぷりのブラックコ...

Kashmir Daily

 「Kashmir Daily」はジャンムー&カシュミール州で作られた映画である。ヒンディー語映画とされているが、その言葉はむしろウルドゥー語とした方がいい。2017年にシュリーナガルでプレミア上映され、2018年1月5...