Sharmaji Namkeen

 スポーツ選手には引退試合が用意されることがあるが、俳優の引退試合なるものはあまり聞かない。多くの場合、その俳優が最後に出演した作品が「遺作」と呼ばれることになる。映画の撮影中にその俳優が突然死してしまった場合は、映画を...

Hum Do Hamare Do

 日本で「親ガチャ」と言葉が不気味な流行を見せている。「子供は親を選べない」、「人生は生まれる親で決まる不平等な運ゲーだ」という意味であろう。だが、2021年10月29日からDisney+ Hotstarで配信開始された...

Hungama 2

 ヒンディー語映画界において「コメディーの帝王」と称される監督は何人かいるが、プリヤダルシャンはその一人である。1980年代は専らマラヤーラム語映画を撮っていたが、1990年代になるとヒンディー語映画も撮り始め、2000...

Toofaan

 ヒンディー語映画界においてスポーツ映画は既に確立されたジャンルである。インドでもっとも人気のスポーツであるクリケットが題材になることが多いが、それ以外のスポーツも取り上げられている。その中でもよく映画になるのがボクシン...

Coolie No.1 (2020)

 ヒンディー語映画界で「コメディーの帝王」の名を恣にする監督の一人デーヴィッド・ダワンは、1990年代から2000年代にかけて、毎年のように映画を作り、多くのヒット作を飛ばして来た。2010年代に入り、かつてほどのペース...

Made in China

 隣り合う二大国であるインドと中国は国境紛争を抱えており、1962年には戦争もしている。また、中国は、インドと犬猿の仲であるパーキスターンの全天候型パートナーでもある。そんなこともあって二国間関係は必ずしも良好ではないが...

Uri: The Surgical Strike

 2016年は印パ関係にとって重要な年であった。1月に4名のテロリストがパンジャーブ州のパターンコート空軍基地に侵入し、7名の兵士が殺された。9月にはさらに4名のテロリストがジャンムー&カシュミール州(当時)のウリー陸軍...

Manto

 サアーダト・ハサン・マントー(1912-55年)はウルドゥー語小説作家の巨匠である。英領インドに生まれ、ボンベイで作家として名声を獲得し、1947年の印パ分離独立後にパーキスターンに渡った。社会の闇や人間の暗黒面を赤裸...

Sanju

 日本で劇場一般公開されたインド映画の中で、品質と興行成績の2点においてもっともバランスよく高評価を得たのは、「3 Idiots」(2009年/邦題:きっと、うまくいく)であろう。この作品はインド映画の最高峰のひとつであ...

Tiger Zinda Hai

 サルマーン・カーン主演の大ヒット映画「Ek Tha Tiger」(2012年)は、インドの対外諜報機関RAWのエージェント、タイガーが主人公のスパイ映画であった。日本でも「タイガー 伝説のスパイ」の邦題と共に公開された...

Welcome Back

 2007年に「Welcome」というコメディー映画が公開された。監督は「Singh Is Kinng」(2008年)などのアニーズ・バズミー。この監督は好んでコメディー映画を作っているが、ヒンディー語映画界で「コメディ...

Dharam Sankat Mein

 インドにおいて宗教は人間としての生き方そのものであり、宗教のない人間は人間ではないとまで言える。人間は何らかの宗教に属していることが前提であり、宗教を信じるか信じないかではなく、どの宗教を信じるかが関心事である。近代イ...