Manto

 サアーダト・ハサン・マントー(1912-55年)はウルドゥー語小説作家の巨匠である。英領インドに生まれ、ボンベイで作家として名声を獲得し、1947年の印パ分離独立後にパーキスターンに渡った。社会の闇や人間の暗黒面を赤裸...

Genius

 2018年8月24日公開の「Genius」は、大ヒット映画「Gadar: Ek Prem Katha」(2001年)のアニル・シャルマー監督の作品である。彼の息子ウトカルシュ・シャルマーのデビュー作であり、完全に自分の...

Mukkabaaz

 ヒンディー語映画の歴史においてスポーツ映画は長らくまともに作られて来なかったのだが、「Lagaan」(2001年)や「Chak De! India」(2007年)などの成功により、ジャンルとして確立し、現在に至る。イン...

Monsoon Shootout

 2013年5月18日にカンヌ国際映画祭で上映され、インドでは2017年12月15日に公開された「Monsoon Shootout」は、新人警官が直面した岐路において、それぞれの道を選んだ場合にどのような結果が待っている...

Babumoshai Bandookbaaz

 ヒンディー語映画にはしばしば「コントラクトキラー」もしくは「スパーリー」と呼ばれる職業の人物が登場する。日本語で言う「殺し屋」のことである。報酬を受け取って殺人を請け負う人々を言うが、どうもインドには実在するようである...

Munna Michael

 リティク・ローシャンの登場以降、ヒンディー語映画界でスターを目指す男優たちにとって踊りは必須のスキルとなった。それ以前もダンスで人気を博す男優はいたのだが、ダンスができないと男優になれないという訳でもなかった。だが、ず...

Jagga Jasoos

 アヌラーグ・バスは才能ある監督で、今まで「Murder」(2004年)、「Gangster」(2006年)、「Life in A… Metro」(2007年)、そして日本でも公開された「Barfi!」(20...

Mom

 2012年のデリー集団強姦事件、いわゆるニルバヤー事件以来、インドはレイプ大国の汚名を着ることになり、社会のあらゆる場面で女性の治安問題が真剣に議論されるようになった。ヒンディー語映画界も過去にレイプをコンテンツとして...

Raees

 ヒンディー語映画界で「3カーン」の一角を成すスター俳優シャールク・カーンは、元々「Baazigar」(1993年)や「Darr」(1993年)などのダークヒーローから身を立てた俳優である。その後、「Dilwale Du...

Lion (Australia)

 日本では「Lion/ライオン 25年目のただいま」という邦題で劇場一般公開されているオーストラリア映画「Lion」。インドの貧しい家庭に生まれ、5歳の頃に生母と離れ離れになり、紆余曲折を経てオーストラリアで育てられたイ...

Haraamkhor

 2015年5月にニューヨーク・インド映画祭でプレミア上映され、インドでは2017年1月13日に公開された「Haraamkhor(ろくでなし)」は、農村部の教師と女学生の間の、禁断の情事の物語である。監督はシュローク・シ...

Raman Raghav 2.0

 21世紀、ヒンディー語映画界には数々の有能な監督が登場したが、その中でももっとも影響力を持っているのがアヌラーグ・カシヤプ監督である。「Dev. D」(2009年)や「Gangs of Wasseypur」(2012年...