Arjun Patiala

 21世紀のインド映画界で起こった大きな変化のひとつに、地方言語の映画製作が活性化したことが挙げられる。インド映画界の御三家と言えば、ヒンディー語、タミル語、テルグ語であったが、21世紀に入り、ヒンディー語の方言であるボ...

Luka Chuppi

 インドではまだまだ男女の間の垣根が高く、未婚の男女に対する制約も厳しい。結婚前の男女が同棲することは社会がなかなか許さない。それでも、ヒンディー語映画は同棲の問題を扱い続けている。最も早い例は「Salaam Namas...

Stree

 カルナータカ州には「Nale Ba」という民間伝承が伝わっていると言う。とは言っても、そんなに古いものではなく、1990年代にバンガロール周辺の村々で広まったものである。「Nale Ba」とはカンナダ語で「明日来い」と...

Raabta

 インド映画に特徴的なストーリー・パターンに輪廻転生モノがある。インド人の8割が信仰するヒンドゥー教は基本的に輪廻転生を信じている。前世からあって現世があり、そして現世の後には来世がある。映画に生まれ変わりを盛り込むこと...

Hindi Medium

 インドは貧富の格差の激しい国である。富裕層と貧困層とは、一方では相互依存の関係だ。富裕層は使用人や労働者として貧困層の労働力を必要とし、貧困層は生活のために富裕層からの雇用を必要としている。その一方で、富裕層と貧困層は...

Badlapur

 ヒンディー語に「バドラー(बदला)」という単語がある。大修館の「ヒンディー語=日本語辞典」によると、この単語には7つの意味がある:①変えること ②交換 ③賠償 ④返し ⑤報復 ⑥報い ⑦返礼。「~の見返りに」という意...

Happy Ending

 毎年恒例となったインディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)の2015年度上映作品が発表となった。「Happy Ending」はその中の一本である。インド本国では2014年11月21日に公開された。ヒン...

Finding Fanny

 大阪アジアン映画祭でインド映画「Finding Fanny」が公開されると聞き、大阪まで足を延ばした。「Finding Fanny」は2014年9月12日に公開された映画で、英語バージョンとヒンディー語バージョンの2本...

Lekar Hum Deewana Dil

 毎年恒例となったインディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)。映画祭とは言え、最新のインド映画が日本で上映されるプラットフォームができたことは大きな進歩である。2014年のIFFJでも、本国で公開間もな...

Go Goa Gone

 21世紀に入り、ヒンディー語映画はドラスティックな変化を遂げたが、その中でも大きな変化のひとつと言っていいのが、ホラー映画がジャンルとして確立したことである。ハリウッド映画の影響により、ヒンディー語映画ではジャンルの多...

Cocktail

 今年中に恋人のカリーナー・カプールとの結婚が噂されるサイフ・アリー・カーン。制作・主演を務めた渾身のスパイ映画「Agent Vinod」(2012年/邦題:エージェント・ヴィノッド)はこけてしまったが、もう1本それ以上...

Agent Vinod

 現在ヒンディー語映画界では俳優がプロダクションを持ち、映画をプロデュースすることが増えて来た。アーミル・カーンやシャールク・カーンがその走りであるが、今は猫も杓子もという状況である。「3カーン」に加えて「4番目のカーン...