Chalk n Duster

 インドで教育問題というと、まずは識字率の問題が取り沙汰されることが多かった。貧困層を中心に学校に通えない子どもが多く、読み書きのできない人が多く存在した。だが、最近、インドの識字率は急速に改善されており、75%に迫ろう...

Jazbaa

 インド映画はプロデューサーの力が強く、監督や俳優が本当に自分の作りたい映画を作れるようになるのは、プロデューサーを兼業できるほど経済力が付いたときになる。元ミス・ワールドで、1990年代から2000年代のヒンディー語映...

Brothers

 日本でもJリーグが成功したことでサッカーの底上げが実現し、他のスポーツにも数々の「リーグ」が誕生したように、インドでも、2008年にローンチされたクリケットのインディアン・プレミアリーグが成功したことで、様々なスポーツ...

Dirty Politics

 2000年に「Bawandar」という映画があった。1992年のバンワリー・デーヴィー事件に基づいた、インドの女性問題などを扱った社会派映画であった。2012年のデリー集団強姦事件は、女性問題をはじめとしたインドの社会...

Happy New Year

 ヒンディー語映画界が誇る女性監督ファラー・カーンの最大の功績は、女性でも娯楽映画を作り、成功させられるということを証明したことであろう。ヒンディー語映画は元来、男性中心主義で動いており、女性はカメラの前にいようと裏にい...

Kochadaiiyaan (Tamil)

 ハリウッド映画「Avatar」(2009年)の大ヒットを機に、インドでもデジタル3D映画が作られるようになった。インド初の完全なデジタル3D映画は「Haunted 3D」(2011年)とされている。ただ、「Avatar...

Gang of Ghosts

 2014年3月21日公開の「Gang of Ghosts」は「ホラーコメディー」と銘打っているものの、実質的にはコメディー要素の方が強い映画である。ベンガル語映画「Bhooter Bhabishyat」(2012年)の...

Mahabharat

 インドが誇る二大叙事詩のひとつ「マハーバーラタ」は、10万詩以上から成る世界最長の物語としても知られる。かつて北インドで覇権を握ったクル族の内紛が基軸だが、その中に無数の挿話が入れ子式に差し挟まれている。あまりに長大な...

Dhoom: 3

 ヒンディー語映画は21世紀に入り劇的な変化を遂げて来たが、その中でひとつの新しい傾向として定着したのが、続編の制作である。ハリウッド映画などではヒット映画の続編は既に食傷気味なほどお馴染みの慣習であるが、ヒンディー語映...

Aurangzeb

 2013年5月17日公開の「Aurangzeb」は、ムガル朝第6代皇帝アウラングゼーブが題名になっているものの、アウラングゼーブ帝の物語ではない。アウラングゼーブは皇位継承争いの中で父親のシャージャハーンを幽閉し、兄の...

Shootout at Wadala

 インドの警察用語に「エンカウンター(encounter)」がある。直訳すれば「遭遇」であるが、インドでは警察がギャングやテロリストを特に銃撃によって殺害することを言う。名目上は、犯罪者を逮捕しようとしたところ、武装して...

Daal Mein Kuch Kaala Hai!

 2012年6月29日公開の「Daal Mein Kuch Kaala Hai!」は、低予算で作られた全く笑えないコメディー映画だ。キャストには名のある俳優がいるのだが、脚本からCGまであらゆるものが稚拙であり、失敗作と...