Tarla

 タルラー・ダラール(1936-2013年)はインドにおける料理本や料理番組のパイオニアである。彼女は生涯に100冊以上のレシピ本を書き、合計1千万部以上を売り上げた。また、彼女が講師を務める料理番組は日本の「きょうの料...

Double XL

 ヒンディー語映画では女性の外見的なコンプレックスを扱った映画がいくつかある。インド人女性が一般的に気にする外見的なコンプレックスといえば主に肌の色とサイズだ。肌の色を扱った映画としては、「Bala」(2019年)、肥満...

Gangubai Kathiawadi

 一時期、日本でも任侠映画が盛況だったのと同様に、インドにおいてもマフィア映画は人気のジャンルであり、マフィアのドンを主人公にした映画が数多く作られている。その中には女性ドンの映画もあり、例えば「Shabri」(2011...

Valimai

 2022年2月24日公開のタミル語映画「Valimai(強さ)」は、タミル語映画界のアジート・クマール主演のアクション映画である。最近、言語の壁を越えてインド全土で多言語一斉公開されるインド映画を「汎インド映画(Pan...

Bell Bottom

 2021年8月には、似たテーマのヒンディー語映画が複数公開された。実話をベースにし、敵としてパーキスターンを名指しにし、そして愛国主義高揚を目的とした映画である。8月12日にスィッダーント・カプール主演「Shersha...

Leila

 2014年の下院総選挙でインド人民党(BJP)が勝利し、3期にわたってグジャラート州の州首相を努めてきたカリスマ政治家ナレーンドラ・モーディーが首相に就任した。当初は、パーキスターンのナワーズ・シャリーフ首相を首相就任...

Viceroy’s House

 ロンドン在住のグリンダル・チャッダー監督と言えば、カナダのトロント在住ディーパー・メヘター監督、米国ニューヨーク在住のミーラー・ナーイル監督と並んで、海外在住インド人女性監督三傑の一人に数えられる。それぞれ異なる作風を...

Jolly LL.B 2

 英国の植民地だったインドでは、英国式に司法、行政、立法の三権分立が確立しており、その点は日本と近い。だが、力関係については必ずしも日本の感覚通りではない。なぜかと言うと、インドでは司法の権限が強く、行政や立法に積極的に...

X: Past Is Present

 ヒンディー語映画界では複数の監督がオムニバス形式で一本の映画を作るのが流行している。インド映画百周年を記念して作られたオムニバス映画「Bombay Talkies」(2013年)はシリーズ化し、「Lust Storie...

Badlapur

 ヒンディー語に「バドラー(बदला)」という単語がある。大修館の「ヒンディー語=日本語辞典」によると、この単語には7つの意味がある:①変えること ②交換 ③賠償 ④返し ⑤報復 ⑥報い ⑦返礼。「~の見返りに」という意...

Dedh Ishqiya

 映画には大きく分けてストーリー優位型とキャラクター優位型の2種類があると思うが、「Ishqiya」(2010年)は後者のタイプの映画だった。個性的なキャラが集い、勝手にストーリーを紡ぎ出したような作品で、登場人物同士の...

D-Day

 1993年のボンベイ同時爆破事件の首謀者とされるダーウード・イブラーヒーム。ボンベイのアンダーワールドのドンで、ヒンディー語映画界にも多大な影響力を持っていたとされる。そして、ヒンディー語映画が最も好んで映画の題材とす...