結婚式

 インドの娯楽映画には一本にあらゆるジャンルが詰め込まれているとされるが、その中でも中心的な要素はロマンスだ。そしてロマンス映画はその性格上、男女の出会いから結婚に至るまでの紆余曲折を追う物語になることが多い。一般にイン...

歌と踊り

 インド映画の最大の特徴は何かと問われれば、それは歌と踊りを重視した映画作りと答える以外ないだろう。もちろん、インド各地で多様な映画作りが行われており、歌と踊りに対するスタンスもそれぞれなのだが、一般的にいって、他国の映...

親族名称

 ヒンディー語の親族名称は非常に複雑な上に、実際の血縁上の関係を示す以外に副次的な意味を持つこともあり、注意が必要である。例えば、「兄弟」という意味の「भाईバーイー」および「भैयाバイヤー」には、実際の兄弟を示す以外...

サルダールジー

 日本人が抱く典型的なインド人の外見イメージに、「ターバンを巻いて髭を生やした男性」がある。このイメージは十中八九、スィク教徒から来ている。インド映画を一本でも観れば、インド人の皆が皆、ターバンをかぶっているわけではない...

英語

 ヒンディー語映画を観ていると、現代を舞台にした若者の映画では特に、登場人物が英語を交ぜながら話しているのに気付くだろう。ヒンディー語を話していたと思ったら英語になり、英語を話していたと思ったらヒンディー語になる。その繰...

ヌメロロジー

 ヒンディー語映画のタイトルや俳優の名前などのアルファベット表記が、時々変な綴りになっていると思ったことはないだろうか。それは大半の場合、ヌメロロジー(Numerology)が関係している。

人名

 この世界のあらゆる事物が生物と無生物に分けられるように、映画を構成する要素も、生物と無生物に分けられる。映画の構成要素である生物は多くの場合、人間であり、複数の人間が登場することで物語が形成され、一本の映画が完成する。

マスとクラス

 インドの映画業界独自の専門用語に「マス」と「クラス」がある。「マス」とは英語の「mass」、「クラス」は英語の「class」から来ている。これは、観客を大きく2つに分ける分類法で、前者は大衆、後者はインテリ層となる。

歌物語としてのインド映画

 2014年9月21日(日)に、代々木公園で開催されたナマステ・インディアにおいて、「インド映画の楽しみ方」と題した講演を行った。会場は代々木公園の一角に設営されたエア・インディア・セミナーハウスという名のテントで、必ず...

インターミッション

 伝統的にはインド映画の上映時間は2時間半前後ある。最長のヒンディー語映画は「Mera Naam Joker」(1970年)で、4時間15分あった。現代のヒンディー語映画では2時間前後の映画が多くなったが、南インド映画で...

100カロール・クラブ

 今は昔の話になるが、インド映画業界における伝統的なヒットの指標は連続上映週数だった。封切り後、劇場においてどれだけの週、連続で上映され続けているかで、その映画の成功の度合いが測られた。節目となる週数には以下のような名前...