Baazaar

 2018年10月26日公開の「Baazaar」は、アンガリヤーから身を立てて実業家となった人物と、野心的な証券トレーダーの物語である。アンガリヤーとは、主にムンバイーとグジャラート州各都市の間を往き来する運び屋のことで...

Gaon

 日本の敗戦を知らずにグアム島の密林に潜伏し続け、1972年にやっと発見された横井庄一という軍人がいた。2018年10月26日公開の「Gaon(村)」は、横井庄一の人生を彷彿とさせるような村が舞台の映画だ。1947年のイ...

Dassehra

 インドには数々のユニークな祭典があるが、例年10月頃に祝われるダシャハラー祭は、悪に対する善の勝利を祝う大祭であり、インド全土で様々な形で祝われる。ヒンディー語映画でもダシャハラー祭を下敷きにして勧善懲悪の映画が作られ...

Kaashi in Search of Ganga

 ウッタル・プラデーシュ州のヴァーラーナスィーは、ヒンドゥー教最大の聖地のひとつであり、外国人観光客にも人気の街だ。ガンジス河沿いに沐浴場が並び、下流には火葬場がある。「バナーラス」、「ベナレス」ともいうが、古名を「カー...

Badhaai Ho

 結婚に反対する両親。駆け落ちする若い男女。しばらくは勘当状態だが、二人に子供ができたことで、両親も態度を軟化させ、関係が改善される。赤ちゃんの存在が、ギスギスしていた家族の関係を融和させる展開は、映画では常套であるし、...

Namaste England

 海外に住むインド人移民はNRI(在外インド人)と呼ばれるが、NRIを主人公にしたヒンディー語映画は多い。映画で描かれるNRIと母国インドとの関わり方は様々だが、インド映画である以上、インドを好意的に取り上げる内容になり...

Tumbbad

 ソーハム・シャーはヒンディー語映画界では変わり種の映画人である。ラージャスターン州に生まれ、不動産ビジネスで成功した後、コンテンツ重視の映画を作るためにムンバイーに乗り込んだ。彼がプロデュースし、主演も務めた「Ship...

Jalebi

 2018年10月12日公開の「Jalebi」は、著名なスターの出演はないものの、しっとりとした大人向けのロマンス映画である。ベンガル語映画「Praktan」(2016年)のリメイクである。マヘーシュ・バットとムケーシュ...

Helicopter Eela

 「English Vinglish」(2012年/邦題:マダム・イン・ニューヨーク)は、主婦の尊厳を主題にした映画で、日本でも共感を呼んだ。1990年代に活躍した女優が結婚しママ世代になっている上に、彼女たちがプロデュ...

Kho Ki Pa Lu (Chokri)

 インド映画というとどうしても歌って踊っての娯楽映画が有名だが、さすが世界一の映画大国なだけあり、多種多様な映画が作られる中で、ちゃんとドキュメンタリー映画も一定数作られている。中央映画認証局(CBFC)の年次報告書によ...

Loveyatri

 インドにおいて「お祭りシーズン」といえば、10月から11月の時期になる。年によって多少はずれるものの、大体これら両月にナヴラートリ、ダシャハラー、そしてディーワーリーという3つの大きな祭りが続くためだ。そして、これらの...

Andhadhun

 盲目のピアニストが主人公の映画と聞くと、感動的な作品を思い浮かべることだろう。2018年10月5日公開の「Andhadhun(盲目の音)」は、「盲目」のピアニストが主人公の映画だが、お涙頂戴の感動作ではない。ヒンディー...