Samrat Prithviraj

 2014年にヒンドゥー教至上主義を掲げるインド人民党(BJP)が中央政府の政権を握り、ナレーンドラ・モーディーが首相に就任して以降、ヒンディー語映画界は時勢に乗って、イスラーム教徒や英国人などの外敵に対峙したヒンドゥー...

Simmba

 サルマーン・カーンが「Dabangg」(2010年)で演じた警察官チュルブル・パーンデーイは大人気となり、サルマーンの代名詞のひとつとなった。「Dabangg」シリーズも第3作まで作られている。それに続けとばかりに、今...

Paltan

 インドの戦争映画はほぼ愛国主義映画であり、主人公が戦う相手は、イスラーム教徒、英国人、パーキスターンのどれかと相場が決まっている。だが、2018年9月7日公開の「Paltan(小隊)」は、1967年に中国とスィッキムの...

Kung Fu Yoga (China)

 インドと中国はアジアのみならず世界の二大国である。人口においては誰の目にも明らかな大国であるし、国際社会の中でもBRICsの構成国であるこの二国のプレゼンスはもはや無視できなくなって久しい。そんなこともあり、インドと中...

Xuan Zang (China)

 玄奘の名前は日本でも有名だ。中国が隋の支配下にあった頃に生まれ、隋が滅んで唐に移り変わった後に活躍した僧侶で、7世紀にインドまで旅して仏典を中国に持ち帰り、中国語に翻訳したことで知られている。彼はインド旅行記「大唐西域...

Happy New Year

 ヒンディー語映画界が誇る女性監督ファラー・カーンの最大の功績は、女性でも娯楽映画を作り、成功させられるということを証明したことであろう。ヒンディー語映画は元来、男性中心主義で動いており、女性はカメラの前にいようと裏にい...

Entertainment

 インドでは映画は何よりもまず先に娯楽のためのものであり、娯楽の中心は笑いである。インド映画にはコメディー映画の長い伝統があり、人々に愛されている。僕はコメディーをインド映画の真髄と考えている。しかしながら、コメディーは...

R… Rajkumar

 インド映画にダンスは欠かせず、コレオグラファーが必ずと言っていいほど映画作りに参加している。ダンスの振り付けや指導は、もしかしたら必要とされる才能が映画監督とかぶるのかもしれない。コレオグラファーから監督に転身する例が...

Ramaiya Vastavaiya

 2013年のインディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン(IFFJ)で評判が良かった映画に「Ramaiya Vastavaiya」がある。2013年7月19日に公開されたヒンディー語映画だが、題名が「ラーマよ、来い...

Shootout at Wadala

 インドの警察用語に「エンカウンター(encounter)」がある。直訳すれば「遭遇」であるが、インドでは警察がギャングやテロリストを特に銃撃によって殺害することを言う。名目上は、犯罪者を逮捕しようとしたところ、武装して...

Janleva 555

 2012年10月18日公開の「Janleva 555(殺人者555)」は、インドの農村に蛇に咬まれて命を落とす人がまだ多いことを啓発するために作られたと銘打っている映画だ。ただし、作りは完全なるB級娯楽映画であり、社会...

Maximum

 ムンバイーが「マキシマムシティー」の異名を持つようになったのは、スケートゥ・メヘター著のノンフィクション「Maximum City: Bombay Lost and Found」(2004年)からであっただろうか。ラー...