Kaabil

 日本に比べてインドでは街角で盲人をよく見かける。道端に座って乞食をしている盲人もいれば、電話屋などの仕事をしている盲人もいる。そういうことも関係しているのか、ヒンディー語映画でも盲人がよく登場する。「Aankhen」(...

Dongri Ka Raja

 ムンバイー北郊のドーングリーといえば、1993年のボンベイ同時爆破テロの首謀者ダーウード・イブラーヒームが本拠地としていた地域である。2016年11月11日公開の「Dongri Ka Raja」は、「ドーングリーの王」...

Guddu Rangeela

 インドでは一般的に恋愛結婚は認められておらず、社会的な慣習に従って、適切な相手とのアレンジドマリッジが行われる。適切な相手というのは、同じ宗教、同じカースト、そして異なるゴートラの相手ということである。ゴートラというの...

Ugly

 ヒンディー語映画界に才能ある監督は多いが、新しい運動の旗手と呼べる監督はアヌラーグ・カシヤプ監督をおいて他にいない。「Dev. D」(2009年)や「Gangs of Wasseypur」(2012年)など、自身も優れ...

2 States

 南アジアには大国インドを取り囲むようにいくつかの中小規模の国がいくつか存在する。面白いことに、それらの国とインドとの文化差は、部分的に見ればあまりない。例えばネパールの文化と北インド山岳部の文化には共通点が多いし、パー...

Boss

 2013年10月16日公開の「Boss」は、マラヤーラム語のヒット映画「Pokkiri Raja」のヒンディー語リメイクである。

Shootout at Wadala

 インドの警察用語に「エンカウンター(encounter)」がある。直訳すれば「遭遇」であるが、インドでは警察がギャングやテロリストを特に銃撃によって殺害することを言う。名目上は、犯罪者を逮捕しようとしたところ、武装して...

Midnight’s Children (Canada)

 ディーパー・メヘター監督と言えば「Fire」(1996年)、「Earth」(1998年)、「Water」(2005年)の3部作で有名な、カナダ在住のインド系女性映画監督である。インドのタブーに問答無用で切り込むような作...

Student of the Year

 カラン・ジョーハルと言えば、ヒンディー語映画界のみならずエンターテイメント業界で広く活躍する人物であるが、本業は映画監督である。しかしながら、メディアでの露出度に比べて彼の監督としてのフィルモグラフィーは意外にも寂しい...

That Girl in Yellow Boots

 現在ヒンディー語映画界において、国際的な映画シーンを念頭に置いて映画作りをしているフィルムメーカーは何人かいるが、アヌラーグ・カシヤプはその筆頭に数えられる。「Black Friday」(2004年)や「Dev. D」...

Udaan

 2010年7月16日には3本の新作ヒンディー語が一挙に公開された。どれもそれぞれ面白そうな映画であるため、全てを観ることを計画していた。「Lamhaa」(2010年)は既に金曜日に見たが、日曜日に残りの2作「Udaan...

Pankh

 2010年4月2日公開の「Pankh(羽)」は、過去に男の子ながら女の子の役を演じ、一躍有名になった子役俳優が成長した後に抱える葛藤を描いたサイコスリラー映画である。