Bajirao Mastani

 もし「映画らしい映画」は何かと問われれば各人各様のイメージを持つと思うが、セットや衣装に巨額の予算を投じた豪華絢爛な時代劇・歴史モノ映画は、「映画らしい映画」の代表格だ。インド映画にも時代劇の系譜があり、特にムガル朝時...

Singham Returns

 ヒンディー語映画界ではコンスタントに警官モノの映画が作られ続けている。その観点は様々で、警察に対する批判めいたものもあれば、警察を礼賛する内容のものもある。ヒンディー語映画の拠点はムンバイーであるため、ムンバイー警察が...

Jai Ho

 ヒンディー語映画界に「3カーン」の1人として君臨しているサルマーン・カーンは三人兄弟の長男で、2人の弟も映画界で活躍している。次男のアルバーズ・カーンは俳優としては大きな成功を収めていないが、最近「Dabangg」(2...

Once Upon Ay Time in Mumbaai Dobaara!

 ヒンディー語映画界が好んで取り上げて来ている題材にダーウード・イブラーヒームがある。ダーウードは1980年代から90年代に掛けてムンバイーの裏社会を支配したマフィア「Dカンパニー」のドンであり、1993年のムンバイー同...

Shootout at Wadala

 インドの警察用語に「エンカウンター(encounter)」がある。直訳すれば「遭遇」であるが、インドでは警察がギャングやテロリストを特に銃撃によって殺害することを言う。名目上は、犯罪者を逮捕しようとしたところ、武装して...

Himmatwala

 ヒンディー語映画の暗黒時代は1980年代とされている。テレビやビデオの普及により中上流層が映画館に足を運ばなくなり、映画はテレビやビデオを買うことができない貧困層をターゲットにしなければ売れなくなってしまった。その上、...

OMG: Oh My God!

 「English Vinglish」(2012年)に続けて観たのは、2012年9月28日公開のコメディー映画「OMG: Oh My God!」である。やはり大ヒットとなっている。内容は神様に対して訴訟するという奇想天外...

Bodyguard

 通常、インドでは毎週金曜日が新作映画の封切り日となっているが、大きな祭日など特別な理由があるときは必ずしもその限りではない。最近乗りに乗っているサルマーン・カーン主演の最新作「Bodyguard」も、ラムザーン(断食月...

Ready

 人間には本当に運気や運勢というものがあって、それが昇り調子のときもあれば下り調子のときもあるものであろうか?ヒンディー語映画スターたち一人一人のキャリアを見ていても、絶好調の時期と不調の時期というのがあるように思える。...

Dabangg

 最近は権利のバラ売りによって公開前に制作費を回収したり、綿密なマーケティングによってターゲットを絞った映画作りが行われるようになったりしているものの、インドでは依然として映画というビジネスは博打に近い商売であり、映画業...

Lamhaa

 1947年の印パ分離独立以来、かつて「地上の楽園」と称されたカシュミール地方は、印パ間の紛争の火種となったり、政争の場となったりして来た。1989年以降、分離派による武力闘争が活発となり、駐屯するインド軍のカシュミール...

City of Gold

 現在インドの商都として知られるムンバイー(旧名ボンベイ)であるが、ムンバイーの発展を100年以上の長期間に渡って支えて来たのが繊維産業であった。19世紀後半よりムンバイーには繊維工場が相次いで建設され、多くの労働者が工...