Dhaakad

 2010年代のヒンディー語映画界では女性中心映画が目立ったが、その時流の中で急成長したのがカンガナー・ラーナーウトであった。「Queen」(2014年/邦題:クイーン 旅立つわたしのハネムーン)の成功で単身観客を呼び込...

Nail Polish

 新型コロナウイルス感染拡大により映画館が閉鎖されたことで、新作映画が映画館での公開を経ずにオンライン・プラットフォームで公開される事例がインドでは急増した。いわゆる「配信スルー」の映画はインドではOTT(Over Th...

Paltan

 インドの戦争映画はほぼ愛国主義映画であり、主人公が戦う相手は、イスラーム教徒、英国人、パーキスターンのどれかと相場が決まっている。だが、2018年9月7日公開の「Paltan(小隊)」は、1967年に中国とスィッキムの...

Daddy

 ヒンディー語映画の大きな着想源のひとつにムンバイーのアンダーワールドがある。ムンバイーがまだボンベイと呼ばれていた頃から、この商都のアンダーワールドには数々のギャングが跋扈し、栄枯盛衰を繰り返して来た。ギャングたちは映...

Kahaani 2: Durga Rani Singh

 「Kahaani」(2012年)は、良質のインド製サスペンス映画だけでなく、作品を単身背負える女優としてのヴィディヤー・バーランの地位を確立した映画でもあった。日本において「女神は二度微笑む」の邦題と共に一般公開された...

Rock On 2

 インド映画は常に歌と音楽と共にあったが、意外なことに、ロックを主題にした映画は作られて来なかった。初めて大々的かつ本格的に作られたロック映画は、アビシェーク・カプール監督のヒット作「Rock On!!」(2008年)だ...

Roy

 インドの映画業界は基本的にファミリー・ビジネスで成り立っており、家族親戚に映画関係者がいない人物がいきなり俳優業や監督業をして成功するのは難しい世界だ。しかし、近年時々ポッと出の新人監督が現れるようになっており、業界内...

Satyagraha

 東京外国語大学のインド人客員教授ラーム・P・ドゥイヴェーディー氏が2014年1月25日に、2013年8月30日に公開されたヒンディー語映画「Satyagraha」について講演をするとの告知を受け取った。ちょうど翌日の2...

D-Day

 1993年のボンベイ同時爆破事件の首謀者とされるダーウード・イブラーヒーム。ボンベイのアンダーワールドのドンで、ヒンディー語映画界にも多大な影響力を持っていたとされる。そして、ヒンディー語映画が最も好んで映画の題材とす...

Inkaar

 ヒンディー語映画界にはいろいろな特徴を持った監督がひしめいているが、スディール・ミシュラー監督も一目置かれた存在である。売春婦を主人公に据えた「Chameli」(2003年)、学生運動などをテーマにした「Hazaaro...

Chakravyuh

 アーディワースィー(原住民)と呼ばれる部族が多く住むインドの森林地帯では、ナクサライト(インド共産党毛沢東主義派)と呼ばれる極左武装組織と警察・武装部隊との間の戦いが熾烈化しており、インドの大きな内憂となっている。イン...

Heroine

 リアリズム娯楽映画の旗手として有名なマドゥル・バンダールカル監督は、これまでに「Chandni Bar」(2001年)、「Page 3」(2005年)、「Fashion」(2008年)などの話題作を送り出して来た。彼の...