Ek Villain Returns

 2014年のヒット作「Ek Villain」はサイコパス殺人鬼を巡るサイコスリラー映画であった。ラストでサイコパスのラーケーシュ(リテーシュ・デーシュムク)は自動車に轢かれて死んだはずだが、2022年7月29日公開の続...

Bhoot Police

 「Raaz」(2002年)から始まったヒンディー語ホラー映画の潮流は、2010年代に入り、ホラーとコメディーの融合が模索されたことで、新たな展開を迎えた。ホラーというジャンルをインド映画風に料理しようと思った際、インド...

Sardar Ka Grandson

 1947年の印パ分離独立はインド人の集合的記憶の中で最大のトラウマである。だが、皮肉なことに、トラウマは良質のドラマを生む。印パ分離独立は、ヒンディー語映画によって好んで取り上げられる主題でもある。2021年5月18日...

Sandeep Aur Pinky Faraar

 ヒンディー語映画界には個性が際立つ監督が多数いるが、ディバーカル・バナルジー監督もその一人だ。「Khosla Ka Ghosla!」(2006年)、「Oye Lucky! Lucky Oye!」(2008年)、「Lov...

Panipat

 デリーの北にパーニーパトという小さな町がある。信心深い人々の間では、スーフィー聖者ハズラト・ブー・アリー・シャー・カランダルのダルガー(聖廟)がある町として知られているが、それ以上にこの町の名を有名にしているのが、この...

India’s Most Wanted

 2008年から2010年頃にかけて、インドの各都市ではとにかく頻繁に爆弾が爆発し、多くの死傷者が出た。当時インドでは複数のテロ組織がテロ活動を活発化させていたのだが、それら爆破事件の多くは、インディアン・ムジャーヒディ...

Namaste England

 海外に住むインド人移民はNRI(在外インド人)と呼ばれるが、NRIを主人公にしたヒンディー語映画は多い。映画で描かれるNRIと母国インドとの関わり方は様々だが、インド映画である以上、インドを好意的に取り上げる内容になり...

Bhavesh Joshi Superhero

 2011年、インドでは社会活動家アンナー・ハザーレーによって汚職撲滅運動が盛り上がり、その後、庶民党(AAP)の創設やモーディー政権の樹立など、政治的に大きな変化をもたらした。ヒンディー語映画もその影響を如実に受けてお...

Mubarakan

 インド映画では伝統的にダブルロールがギミックとして好まれており、一人の俳優(多くの場合主演俳優)が二役を演じる映画は多い。一人二役のパターンは様々だ。双子であったり、単なるそっくりさんであったり、親子であったり、生まれ...

Half Girlfriend

 チェータン・バガトはインドの人気作家で、彼の小説はことごとく映画化されている。例えば、日本でも大ヒットした「3 Idiots」(2009年/邦題:きっと、うまくいく)は、彼の小説「Five Point Someone」...

Ki & Ka

 男性と女性の体が入れ替わるというファンタジーは、日本映画に限っても、児童文学「おれがあいつであいつがおれで」原作の「転校生」(1982年)から新海誠監督のアニメ映画「君の名は。」(2006年)まで、いくつも例があり、目...

Tevar

 昔からヒンディー語映画界は南インド映画のリメイクをして来たが、現在のリメイク氾濫のきっかけはアーミル・カーン主演「Ghajini」(2008年)やサルマーン・カーン主演「Wanted」(2009年)辺りだった。これら以...