X Zone

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X Zone

 2020年9月25日からYouTubeで配信開始された「X Zone」は、「もっとも大胆なヒンディー語映画」を銘打つエロティックなホラー映画である。

 ただ、ほとんど無名の監督・キャストによって作られた低予算映画だ。監督は新人のファイサル・カーパディー。キャストは、リシター・バット、ゾハイブ・スィッディーキー、ガネーシュ・ヤーダヴ、ハサン・ザイディー、カピル・アーリヤ、サミール・カーン、ディアンドラ・ソアレス、サイラー・カーン、ラーイヤー・スィナー、スレーカー・カーレーなどである。この中ではリシター・バットがもっとも知名度があるが、それでも大成した女優ではない。

 ダイアナ(ラーイヤー・スィナー)は、恋人ハールディク(ハサン・ザイディー)がリハーナー(スレーカー・カーレー)浮気しているのを発見し、彼と絶交する。ハールディクに復讐するため、彼の友人スィド(カピル・アーリヤ)を使って、ハールディクを叔父ローハン(ゾハイブ・スィッディーキー)の別荘に誘き寄せる。ダイアナは新しい恋人エディー(サミール・カーン)を連れて行くことにしていた。それに対してハールディクは、ダイアナを嫉妬させるために、バーダンサーのリザ(ディアンドラ・ソアレス)を10万ルピーで雇い、恋人の振りをさせる。スィドは恋人のイシー(サイラー・カーン)を連れて行く。

 別荘は、ボートで行かなければならない孤島の森の中にあった。六人は森林の中を抜け、やっと別荘に辿り着く。そこで楽しく夜を過ごそうとするが、突然リザが姿を消し、その後森の中で首を吊った遺体で見つかる。ハールディクはダイアナがやったに違いないと考え、彼女をレイプする。そこへ駆けつけたエディーがハールディクの頭を強打し、彼は死んでしまう。

 ハールディクの死体を見たスィドは、逃げるエディーを追う。エディーを逃がしてしまい、スィドは戻ってくるが、今度はエディーがやって来て、スィドとダイアナを殺す。残されたイシーは、ハールディクを追ってやって来たリハーナーの死体を見て気を失う。

 イシーが別荘の一室で目を覚ますと、目の前に見知らぬ女性がいた。彼女はラーイマー(リシター・バット)の亡霊だった。ラーイマーはかつてローハンの許嫁だったが、ローハンが既婚であることを知り糾弾すると、彼に殺された。その後、地縛霊となってこの邸宅に住み着き、復讐の機会をうかがっていた。ダイアナと連絡が取れなくなったことで心配したローハンが邸宅に足を踏み入れると、ラーイマーの亡霊は彼を殺す。

 インド映画としては異例の、エロティックなシーン盛りだくさんの成人向け映画である。とにかく最初から最後までセックスシーンのオンパレードだ。ハールディクがリハーナーと不倫セックスし、スィドがイシーとシャワーを浴びながらセックスし、ハールディクはリザと野外でセックスし、そしてダイアナをレイプする。さらに終盤ではローハンとラーイマーのセックスシーンがある。主要登場人物の中でセックスをしていないのはエディーだけであり、逆に可哀想になる。しかも、各セックスシーンが異様に長い。OTTリリースということもあって、検閲を気にすることなくエロを極めることができたのであろう。

 だが、それ以外には全く内容のない映画だった。一応ホラー映画なのだが、ホラーの基本がなっておらず、怖さすらもまともに提供できていない。このような低俗な映画に出演しなければならなかった俳優たちにはそれぞれやむにやまれぬ事情があったのだと察する。特に2000年代に一定の活躍をしていたリシター・バットは、「Miss Tanakpur Haazir Ho」(2015年)などで復活の兆しが見えたものの、このような低品質な映画に出演しなければならなくなってしまっていて残念である。

 「X Zone」は、エロティックなホラー映画だが、セックスシーンのオンパレードということ以外に取り立てて書くこともないような、内容スカスカの映画である。観てはならない映画だ。


X-ZONE (HD) - Harshita Bhatt - Diandra Soares - Dir By Faisal Kapdi - Bollywood Superhit Movie