Qissa (Punjabi)

 男系社会では家系の存続のために女児よりも男児の方が喜ばれる傾向が強く、特にインドではそれが今でも顕著である。また、インド特有の問題として、婚姻時に花嫁の家族が花婿の家族に多額の持参金を渡す必要がある。単純に言えば、男児...

Haider

 21世紀においてヒンディー語映画の進化を牽引して来た監督の一人にヴィシャール・バールドワージがいる。元々、音楽監督として映画界で働き出した人物で、「Satya」(1998年)や「Love Ke Liye Kuch Bh...

Gunday

 一時的なトレンドなのか、はたまた偶然の産物か、最近のヒンディー語映画では「石炭」が何らかの形でよく出て来る。過去には「Kaala Patthar」(1979年)や「Koyla」(1997年)などがあった訳だが、ここ数年...

The Lunchbox

 「The Lunchbox」は、インドでは2013年9月20日に公開された映画である。基本的に台詞はヒンディー語で、英語やマラーティー語の台詞もあるが、ヒンディー語映画としてしまってもいいだろう。日本公開時の邦題は「め...

D-Day

 1993年のボンベイ同時爆破事件の首謀者とされるダーウード・イブラーヒーム。ボンベイのアンダーワールドのドンで、ヒンディー語映画界にも多大な影響力を持っていたとされる。そして、ヒンディー語映画が最も好んで映画の題材とす...

Saheb Biwi aur Gangster Returns

 ティグマーンシュ・ドゥーリヤーは渋い作品を作ることで知られる映画監督だ。彼の監督作としては「Paan Singh Tomar」(2012年)がもっとも有名だが、「Saheb Biwi aur Gangster」(201...

Life of Pi (USA)

 「Life of Pi」は、「グリーン・デスティニー」(2000年)や「ハルク」(2003年)などで有名な台湾人映画監督アン・リーが作った米国映画である。日本では「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」の邦題と共...

Paan Singh Tomar

 この映画の作品評は非常に特別である。なぜなら、2012年3月2日公開のこのヒンディー語映画「Paan Singh Tomar」には僕が出演しているからである。よって、いろいろな想いが込められた文章になってしまい、いつも...

Thank You

 ヒンディー語コメディー映画の1ジャンルとして、複数の既婚男性がそれぞれの妻の目を欺いて浮気を同時進行するストーリーがある。「Masti」(2004年)、「No Entry」(2005年)、「Shaadi No.1」(2...

7 Khoon Maaf

 シェークスピアの「マクベス」と「オセロ」をインドの農村部に当てはめて巧みにヒンディー語映画化したヴィシャール・バールドワージ監督は、音楽監督から映画監督に転身した変わり種である他、子供向け映画の先駆者としても重要な人物...

Yeh Saali Zindagi

 メインストリームから多少外れてはいるが、コンスタントに渋い良作を作り続けている監督にスディール・ミシュラーがいる。最近では「Chameli」(2003年)や「Hazaaron Khwaishein Aisi」(2005...

Hisss

 インド神話には数々の空想上の生き物が登場するが、インド映画がもっとも好んで取り上げてきた化け物は蛇女かもしれない。インド二大叙事詩のひとつ「マハーバーラタ」には、パーンダヴァ五王子の次男アルジュナと結婚したナーガ(蛇)...