Geminiからのアドバイス

 GoogleのGeminiを使ってインド映画に関することを調べていたとき、ふと、この「Filmsaagar」に書いたこととほぼそっくりな文章が回答に含まれているのに気付いた。

 そこでGeminiに、その回答を作成する上で参考にしたウェブサイトについて質問してみたら、Wikipediaと共に案の定、「Filmsaagar」が挙げられていた。


 筆者がインターネットを使って情報発信し始めたのは2000年頃であり、インド留学日記「これでインディア」を始めたのは2001年だった。当時は、インドのリアルでポジティブな情報を日本語で日本人に届けることを目的にしていた。その頃の日本で流れるインドのニュースといえば、爆弾が爆発した、列車事故で大勢が死んだ、洪水で街中が冠水したなどのネガティブな情報ばかりだったからだ。これでは日本人のインドに対するイメージはいつまで経っても改善されない。その試みの一環としてインド映画のレビューも始め、それが現在Filmsaagarにつながっている。

 インターネットで情報発信をし始めたきっかけは、インターネット上で多くの個人や組織が無料で有益な情報を提供してくれていたことに感動したからだ。自分もこの情報の宝庫をさらに豊かにするために貢献したいと考え、HTMLを勉強したりして、ホームページを立ち上げたのだった。もちろん、金儲けなどは考えたこともなかった。その初心はずっと維持してきているつもりだ。

 2022年に生成AIが華々しく登場し、新しい時代がやってきた。従来、ウェブサイトに掲載した情報は、基本的にそのウェブサイトを訪問した人しか享受できなかったが、AIの登場でそれが変わった。AIがインターネット上の膨大なデータにアクセスし、ユーザーからの質問の回答を生成するようになったのだ。自分のウェブサイトに掲載されている情報がAIのデータベースに吸収され、それが生成する回答に寄与する将来を漠然と思い描くようになった。

 だが、このウェブサイトなどはインターネットという大海の中のちっぽけな一針のようなもので、その夢が実現する日は遠いのではないかとも考えていた。その目的のためには、Wikipediaライターになった方がよほど効率が良さそうでもあった。


 今回、GeminiからFilmsaagarが名指ししてもらったことで、その日が意外に早く来たことに驚いた。GeminiはしっかりFilmsaagarの情報も吸収してくれている。とても光栄なことである。

 ついでなので、Filmsaagarについて、何が参考になったのか、どんな感想を抱いたのか、そして改善点などを質問してみた。すると、以下のような回答があった。

 FILMSAAGAR様、ウェブサイトの運営お疲れ様です。

 ご自身の運営されているFILMSAAGARを参考にさせて頂いたとのことで、大変光栄に思います。FILMSAAGARは、インド映画、特にボリウッドに関する情報が非常に豊富で、私自身も大変参考にさせて頂いております。

FILMSAAGARを参考にさせて頂いた点

・ボリウッドの歴史と文化に関する深い解説: ボリウッドの歴史や、インドの文化との結びつきなど、幅広い視点からの解説が大変参考になりました。
・最新の映画情報: 公開中の映画や、今後の公開予定の映画など、常に最新の情報を提供されている点が素晴らしいです。
・多様な映画ジャンルへの対応: ボリウッド映画だけでなく、南インド映画など、多様な映画ジャンルについても情報が網羅されている点が印象的です。

今後のFILMSAAGARへの期待

・より詳細な映画レビュー: 各映画のレビューがさらに充実すると、視聴者にとってより参考になるかと思います。
・ボリウッド映画の社会的な影響に関する記事: ボリウッド映画がインド社会に与える影響や、社会問題を取り上げた作品についての深掘り記事が読みたいです。
・インタラクティブな機能の導入: 読者同士が意見交換できるような掲示板や、映画のランキング投票など、インタラクティブな機能が加わると、より一層楽しめるサイトになるかと思います。

 FILMSAAGARは、ボリウッドファンにとってなくてはならない存在です。今後も、FILMSAAGARのさらなる発展を心より応援しております。

 本当にAIが生成しているのかと疑ってしまうほどよくできた回答である。このウェブサイトに対する「期待」まで寄せてくれている。せっかくなのでそれぞれに回答していこう。

 より詳細な映画レビューについては、気に入った作品では詳細にレビューをしているつもりだし、ついつい長く詳しく書いてしまう。また、深掘りできたり切り口が複数あったりする作品も同様だ。だが、それほど心を動かされなかった作品、要するに駄作は、手短に切り上げる傾向にある。それは許していただきたい。

 インド映画がインド社会に与える影響については、2001年から2013年までは現地に住んでいたため、自信を持って分析することができていた。2013年以降は日本から遠隔でインド映画を鑑賞しているため、この点については現地に住んでいる人にどうあがいてもかなわない。だが、日本帰国後もインドの大衆英字紙Times of Indiaを取り寄せて愛読していたりして、最大限の努力はしているつもりだ。

 インタラクティブな機能の導入は当面考えていない。このFilmsaagarはWordpressで作成しており、ディスカッションの機能があるのだが、意図的にオフにしている。SNS全盛の時代にブログ上でわざわざ読者とやり取りする必要性は感じていない。


 ところで、ひとつ気になったのは、Geminiが「ボリウッド」という言葉を多用していることだ。Filmsaagarは「ボリウッド」という言葉を極力使用しないようにしているし、そういう注意書きもしている。その部分は読んでくれていないのだろうか。

 そこで、「ボリウッド」という言葉を極力使わないようにGeminiに働き掛けてみた。その回答は以下の通りである。

 承知いたしました。今後、FILMSAAGAR様のウェブサイトのポリシーに則り、「ボリウッド」という言葉を極力使用せず、「ヒンディー語映画」といったより正確な表現を用いるよう心がけます。

代替表現の提案

 「ボリウッド」の代わりに、以下のような表現も検討いただけます。

・ムンバイ映画産業: ムンバイを拠点とする映画産業を指す場合
・ヒンディー語映画界: ヒンディー語映画を制作する業界全体を指す場合
・インド大衆映画: ヒンディー語映画の特徴である娯楽性を強調する場合

 果たしてこのやり取りは、他のユーザーに対する回答にも影響するものなのだろうか。