Dunki

 人口減少が続く日本では、人手不足解消のために移民の受け入れを緩和しつつある。だが、移民の流入によって日本が日本でなくなってしまうことへの恐怖感も次第に募りつつある。日本人にとって移民問題とは、日本に移民を受け入れるか否...

Sam Bahadur

 サム・マーネークシャー(1914-2008年)は、インド初の元帥(Field Marchal)になった軍人として知られている。インドでは宗教マイノリティーのパールスィー(拝火教徒)である。彼は英領時代に士官学校を卒業し...

The Great Indian Family

 2014年にカリスマ政治家ナレーンドラ・モーディー率いる右派政党インド人民党(BJP)が中央で与党になって以来、インドではヒンドゥー教至上主義にもとづいた政策が採られ、イスラーム教徒が迫害されているといわれている。映画...

Always Pyaar with DJ Mohabbat

 2023年2月3日公開の「Always Pyaar with DJ Mohabbat」は、鬼才アヌラーグ・カシヤプ監督の最新作である。彼の出世作「Dev. D」(2009年)は相当アバンギャルドな作品だったが、この「A...

Govinda Naam Mera

 2022年12月16日からDisney+ Hotstarで配信開始された「Govinda Naam Mera(俺の名前はゴーヴィンダー)」は、コメディータッチのクライム映画である。

Sardar Udham

 英領時代の1919年4月13日、アムリトサルの象徴ゴールデン・テンプル近くにある公園ジャリヤーンワーラー・バーグに集まった群衆に対し、英国軍が発砲するという事件が発生した。俗に言うアムリトサル虐殺事件もしくはジャリヤー...

Bhoot Part One: The Haunted Ship

 ヒンディー語ホラー映画黎明期に作られたホラー映画のひとつに、ラーム・ゴーパール・ヴァルマー監督の「Bhoot」(2003年)がある。「幽霊」という直球の題名が付いたこの映画は大ヒットとなり、その後のホラー映画人気を決定...

Uri: The Surgical Strike

 2016年は印パ関係にとって重要な年であった。1月に4名のテロリストがパンジャーブ州のパターンコート空軍基地に侵入し、7名の兵士が殺された。9月にはさらに4名のテロリストがジャンムー&カシュミール州(当時)のウーリー陸...

Manmarziyaan

 アヌラーグ・カシヤプ監督は監督、プロデューサー、そして時に俳優として、2000年代以降のヒンディー語映画の進化を早めた最重要人物であるが、映画マニア受けするような作品を好んで作るため、必ずしも普遍的な人気のある監督では...

Sanju

 日本で劇場一般公開されたインド映画の中で、品質と興行成績の2点においてもっともバランスよく高評価を得たのは、「3 Idiots」(2009年/邦題:きっと、うまくいく)であろう。この作品はインド映画の最高峰のひとつであ...

Lust Stories

 ヒンディー語映画界には大別して大衆向け映画とインテリ層向け映画という2つの潮流があり、これらの境界が曖昧になって来たのが21世紀のヒンディー語映画の大きな流れだった。「Kuch Kuch Hota Hai」(1998年...

Raazi

 インドとパーキスターンは過去に公式に3回戦争をしているが、インドで映画化されやすいのは1971年の第3次印パ戦争である。なぜならこの戦争はインドの圧勝に終わったからだ。早くも1973年には「Hindustan Ki K...