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2016年6月24日からYouTubeのPocket Filmsチャンネルで配信開始された「Uninvited」は、自殺しようとしていた失意の起業家の前にヤムラージ(死神)が現れて励ますというプロットの短編映画である。上映時間は8分ほどだ。
監督・主演はアビシェーク・パーンデーイ。彼が今にも自殺しようとしている起業家サーヒル・ヴァルマーを演じる。それに対してヤムラージを演じるのがカラン・ナルラー。ほとんどこの2人による会話で進行する映画だが、途中で一瞬だけ、失恋して自殺した男性が登場する。それを演じているのがアマン・ジャインである。3人とも無名である。
ヤムラージが登場する映画は珍しくないのだが、ヤムラージが自殺しようとしている人を励まし、生き続けることを決意させるというプロットは珍しいかもしれない。ヤムラージの仕事は死んだ人をあの世に連れて行くことだからだ。ヤムラージが伝統的な衣装ではなく、現代的な服を着ているという設定は、近年ではよく見るものだ。
主人公サーヒルが自殺を思い立った理由は、事業の失敗であった。どうやら彼は父親や友人の支援を当てにして起業したようなのだが、裏切られ、つまづいたようだった。その辺りの背景は詳しく説明されていなかったが、彼の他人に依存しがちな性格がヤムラージによってたしなめられていた。ヤムラージから、失敗しても再起すればいいと教えられ、サーヒルは自殺を留まって、再チャレンジをする決意をする。
低予算で作られた映画だ。所々でCGが使われているが、それも稚拙である。映画学校の卒業制作のような作品であり、わざわざ鑑賞する必要はない。